医薬品・医療機器・再生医療等製品・医薬部外品・化粧品工場対象
時間 | 内容 | 講師 | |
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1 | 10:00~12:00 | 昆虫防除の概念 ~ IPMプログラムにおける操作と防除 ~ |
谷 壽一 |
2 | 13:00~14:45 | 工場内の昆虫類の種類と生態 ~ 原因究明と改善までのフロー ~ |
國定 勝博(東京) 宮地 一成(大阪) |
3 | 15:00~16:45 | 昆虫の防除法 ~ 防虫の構造・物理的防除・化学的防除 ~ |
伊藤 壽康(東京) 木村 俊彦(大阪) |
2008年に厚生労働省から示された「建築物における維持管理マニュアル」では、『IPM(Integrated Pest Management:総合的有害生物管理)』が推奨されているが、まず「IPMとは何か」を正しく理解することが必要である。IPMプログラムを開発し運用するには、問題となる昆虫の種類と生態を知り、モニタリングで発生予察をして、そのデータを有効活用して、製造環境の改善と効果確認につなげる必要がある。それらを年間のタイムテーブルに落とし込んでいく。リスクコントロールに欠かせない昆虫防除の基本的な概念について説明する。
このセッションでは各工場で発見される昆虫類の同定と、それらの生態について紹介する。
昆虫類は多様性に富み様々な環境に適応して生活するが、工場の製造環境に生息する種類は多くても40種類程度であり、これを同定することができれば工場独自での問題への対応が可能になる。ここでは、昆虫の種類を調べる上での基本的知識を得るために、昆虫同定の基礎を説明するとともに、主要な昆虫類の同定のポイントを紹介する。また昆虫の種類ごとにそれが生息する原因、すなわち昆虫類の環境指標性について、種々の事例を含めて説明する。
外部から侵入する昆虫に対しては、出入口設備や扉の構造、光源管理(カラーコントロール)、建物外周の構造などを、多段バリアとして構築することにより、製造エリアへの負荷を低減させる必要がある。また内部発生する昆虫に対しては、建材の材質や継目の仕舞、これらの建築時の施工状態、機器類の設置状況などが問題で生息域(ハビタット)を形成している場合が多い。適用する設備などのリストと選択の指針、建材や施工方法などの仕様を明確にして、防虫のための構造基準を構築する。また化学的防除については、コンタミネーション防止のため殺虫剤の使用は最小限とする基本姿勢が重要である。殺虫剤の使用基準を明確にするとともに、使用後の残留の確認方法も含めて整備する。
問題となる昆虫の防除・制御を進めるに際しての基準作りと実際の適用方法について説明する。
注* 当社と同業種、コンサルタント・個人の方のご参加はお断りしておりますので、予めご了承ください。