第100回EQMセミナー 『飲料の充填室の防虫・防カビ対策と洗浄』

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EQMセミナー情報EQM Seminar Information

食品工場・食品流通業対象

第100回EQMセミナー
『飲料の充填室の防虫・防カビ対策と洗浄』

  飲料工場の充填室は、蒸気による結露や有機物の付着・堆積により、カビや食菌性昆虫が発生し品質に影響を及ぼすことがあります。飲料工場の充填室で行なわれる昆虫の生息調査では、微小昆虫が確認されることがあります。しかしながら、その発生源を特定できていないケースが多く、充填機の間近に予期せぬ発生源が見つかることもあります。このような場合、真菌汚染や昆虫の混入のリスクが高く、汚染箇所を特定し、日常・定期の洗浄作業に組み込んで標準化していくことが重要です。
  ここでは、実際に飲料充填室内の機械器具、充填環境で起こりやすい昆虫の内部発生やカビに対しての制御法、及びその対策を具体的な事例を交えて解説いたします。


2006年5月9日(火):東京会場
本社常設セミナールーム(JR線・都営新宿線・東京メトロ丸の内線 新宿駅)
2006年5月12日(金):大阪会場
千里ライフサイエンスセンター(北大阪急行 千里中央駅)

13:00~17:15
会費:¥20,000-

EQM セミナー スケジュールEQM Seminar Schedule

  時間 内容 講師
1 13:00~13:20 飲料充填室における環境管理の問題点 辰口    誠(東京)
津田 訓範(大阪)
2 13:20~15:10 飲料充填室の昆虫管理の考え方とその制御 伊藤 壽康(東京)
尾池 泰英(大阪)
3 15:25~17:15 飲料充填室の機器類の洗浄殺菌と環境管理  辰口    誠(東京)
津田 訓範(大阪)

講演要旨Abstract Of Lecture

1)飲料充填室における環境管理の問題点

  飲料製造工程はインラインという閉鎖空間であり、外部からの二次汚染は受けにくい構造となっています。その中で飲料充填部は唯一開放系となる工程であり、異物や微生物の混入を制御する上で非常に重要な場所であるのは周知のことです。ところが、飲料充填室は工程の殺菌のために蒸気や熱水を使うことが多く、湿気や結露によりカビが発生しやすい環境でもあります。また洗浄・殺菌の対象がインラインや製品接触部、あるいは容器搬送の表面側に偏っている場合もあり、高所などの環境面に異物混入や製品汚染の危険性が潜んでいるような事例も見受けられます。
  本セッションでは、飲料充填室が備えている特性を踏まえて、それらに共通して発生する環境管理の課題や問題点について解説いたします。

2)飲料充填室の昆虫管理の考え方とその制御

  飲料工場の充填室で問題となる昆虫類は、その多くが共通する種類であり、同様な要因による侵入事例、発生事例が多いといえます。このため、これらの共通する昆虫類の生態を充分に踏まえて、充填室への侵入や室内・機器周辺での内部発生を防止する対策を立案していくことが重要です。
  また昆虫のモニタリングについては、調査方法の妥当性が検証されていないことが多く、充填機の間近での発生源が見過ごされていたり、捕虫器に捕獲されるが実際の発生場所が特定されていなかったりする場合があります。特に発生場所が特定できない場合には、殺虫剤に頼るケースが多くなり、あらたなリスクを背負うことになります。調査方法の設計は、非常に重要であると考えます。
  飲料充填室で問題となる昆虫類の生態からその調査方法を解説し、具体的な解決事例として洗浄、カビ対策、設備・構造改善事例を紹介いたします。また、モニタリングから改善のPDCAサイクルを運用するための方法についても説明いたします。

3)飲料充填室の機器類の洗浄殺菌と環境管理

  飲料工場の充填室で異物混入(昆虫等)や微生物汚染があった場合、それ以降の工程でその危害を除去することは困難です。考えられうる危害リスクを防止するため、高い管理レベルが必要です。リスク防止のためには、充填ノズルなどの製造機器類の分解洗浄、定期的メンテナンスを行う必要があり、製造環境中の衛生管理(残渣等の発生防止)と、空気管理(微生物)を行うことが重要です。
  本稿では、飲料工場の充填室で発生する危害を防止するための製造機器の洗浄方法、環境管理方法について説明し、それらを管理するための仕組みについて解説いたします。また、SSOPにも触れ、作成方法についても明確にいたします。


注* 当社と同業種、コンサルタント・個人の方のご参加はお断りしておりますので、予めご了承ください。