食品工場・食品流通対象
時間 | 内容 | 講師 | |
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1 | 13:00~13:10 | イントロダクション 「無菌医薬品製造施設の環境管理の考え方」 |
伊藤 壽康/谷 壽一 |
2 | 13:10~14:00 | 清浄化および消毒と環境監視測定による微生物管理の考え方 | 小山 和博 |
3 | 14:00~15:30 | 昆虫類管理プログラムの構築 | 伊藤 壽康/谷 壽一 |
4 | 15:45~16:45 | 昆虫類管理プログラムの運用と発生時の対策 | 伊藤 壽康 / 岡本 美佐子 |
5 | 16:45~17:00 | 質疑応答 |
指針では製造環境管理に関連する項目として「8.清浄化及び消毒」、「9.防虫管理」、「12.環境監視測定」が収載されています。これらは環境における微生物汚染という側面からそれぞれ密接に関連して位置づけられ、科学的根拠に基づく総合的な管理プログラムが求められます。無菌医薬品製造施設における環境管理について、昆虫管理、微生物汚染、日常清浄化をキーワードとした考え方について解説します。
収載されている「8.無菌医薬品に関る製品の作業所の清浄化及び消毒」、「12.環境監視測定」は、それぞれ関連付けて考察することの重要性が記されています。環境監視測定は、微生物モニタリング結果のみでなく、環境面の悪化を事前に把握すること、清浄度維持のための清浄化及び消毒の継続的評価を行うこと、の側面から捉える必要があります。従業員を対象とした清浄化及び消毒の基礎動作から、環境モニタリングから検出された微生物の考察事例を含めて、微生物管理の考え方について解説します。
無菌操作区域でも節足動物が生息します。生息する昆虫は1mm前後の微小な昆虫類で密度も低いために詳細な調査をしないと見落としがちになります。しかし、時には異常に発生することがあり、この大半は真菌を食べている昆虫類で内部発生を繰り返しています。これらの昆虫は体表面に真菌を付着させており、真菌汚染の原因にもなりえます。これら昆虫類は、真菌の発生等による食物連鎖の存在や製造施設における微生物学的清浄度と密接に関わるため、製造環境の管理を行う上で重要な要素となります。無菌操作区域に生息する昆虫類の種類構成や分布様式など、実際の捕獲データから生態や発生特性について紹介し「昆虫類管理プログラムの構築」を中心に解説します。
昆虫類管理プログラムを確立するには、工場内における管理運用の仕組みづくりが重要です。組織を編成し、教育による力量管理を進め、データを活用し対象昆虫の生態に応じた対処を検討し実施します。継続して昆虫類管理プログラムを運用することは、衛生管理の強化につながり、作業所の防虫構造機能を維持して、防虫管理に携わる人材管理をすることで管理レベルのスパイラルアップが可能となります。このセッションでは、指針に対応する昆虫類管理プログラムの仕組みづくりについて解説し、実際の運用時に役立つ具体的な方法について紹介いたします。
注* 当社と同業種、コンサルタント・個人の方のご参加はお断りしておりますので、予めご了承ください。