第139回EQMセミナー 『防虫担当者の基礎技術スクール』

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EQMセミナー情報EQM Seminar Information

食品工場・食品流通対象

第139回EQMセミナー
『防虫担当者の基礎技術スクール』

   防虫担当者の基礎技術としては工場で捕獲された昆虫類の生態から適切な是正措置を立案できることが重要です。同定に必要な昆虫類の基礎知識や発生源や侵入経路を特定するための後追い調査の手法について解説します。また、問題解決のテストケース実習とグループディスカッションを行います。

2010年4月9日(金) 大阪会場

13:00~17:00
会費:¥20,000-

EQM セミナー スケジュールEQM Seminar Schedule

  時間 内容 講師
1 13:00~13:45

昆虫類の基礎知識

尾池  泰英

中川    禎

荒川    洋
2 13:45~14:30

モニタリングから原因究明調査へ

3 14:40~15:30

問題となる昆虫の種類と形態

4 15:30~17:00 問題解決のテストケース実習

講演要旨Abstract Of Lecture

1)昆虫類の基礎知識

   なぜ工場内で昆虫類が捕獲されるのでしょうか。また、なぜ工場内で生息できる昆虫類がいるのでしょうか。昆虫の化石で最も古いものは4億年前から知られています。3億5000年の古生代ではすでに翅を持った多くの種が出揃っており、適応放散して現在に至っています。
   昆虫について基礎知識がなくても取り組みやすいように基礎知識などをなるべくわかりやすく解説致します。また、実習形式を取り入れることで見るだけではなく、触ったり考えたりして興味を持ちやすい内容で考えております。
さまざまな昆虫標本を用いて、実際に昆虫を見ながら昆虫類の進化や形態などの基礎知識を解説致します。

2)モニタリングから原因究明調査へ

   昆虫管理における重要なポイントは、モニタリングの結果から「いかにして素早くPDCAサイクルのフローを回し、継続的な改善を行うか」です。前提としては、まず妥当性のあるモニタリングの設計が重要であり、定期モニタリングの設計と問題発生時のモニタリングの設計基準が必要です。またモニタリング結果の「解析・評価」は、以降のアクションの方向性を決定付ける主要因であり、昆虫の種類ごとの生理・生態、各製造環境での発生特性を熟慮した「評価の基準」を設定しておくことが重要です。
また特に重要なのは問題発生時の原因究明であり、その方法として実施する種々の調査方法についても説明します。実際のトラップを用いて後追い調査の方法について学んで頂きます。

3)問題となる昆虫の種類と形態

   このセッションでは各工場で発見される昆虫類の種類とその生態を紹介致します。
   昆虫類は多様性に富み様々な環境に適応して生活しますが、工場の製造環境に生息する種類は多くても40種類程度であり、これを同定することができれば工場独自での問題への対応が可能になります。ここでは、昆虫の種類を調べる上での基本的知識を得るために、昆虫同定の基礎を説明するとともに、主要な昆虫類の同定のポイントを紹介します。また昆虫の種類ごとに、それが生息する原因すなわち昆虫類の環境指標性について述べます。

4)問題解決のテストケース実習

   防虫担当者は、モニタリング結果、過去からの推移、昆虫の生態情報などを解析した上で、現場での不具合箇所や環境要因などを確認し、問題解決を図る必要があります。
  問題解決のテストケースを使ってグループディスカッションを行います。
  テストケースの内容としては、モニタリング結果から問題となる昆虫の絞り込み、捕獲された昆虫の種類・数の評価方法、環境要因を踏まえて昆虫の種類ごとの対策とし、モニタリングから対策の立案・実施までの一連の流れを理解していただくこととします。


注* 当社と同業種、コンサルタント・個人の方のご参加はお断りしておりますので、予めご了承ください。