第184回EQMセミナー 『昆虫類管理プログラムのバリデーションとマネジメントレビュー』

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EQMセミナー情報EQM Seminar Information

医薬品・医療機器・包材・化粧品工場対象

第184回EQMセミナー
『昆虫類管理プログラムのバリデーションとマネジメントレビュー
−科学的根拠に基づいた昆虫類管理プログラムの構築と年次レビューによる有効性の検証−

   2014年5月、日本のPIC/S加盟が承認され、7月から45番目のメンバーとして正式に加わりました。また、2015年はISO9001の改正が予定されており、あらゆるマネジメントシステム規格に用いるための共通フォーマットの提供が企図されています。ICH Qトリオにも見られるように、医薬品・医療機器工場においても、リスクに基づく考え方に重点を置いたQMSに沿った運用の重要性が高まっているといえます。
   こうした中、昆虫類の管理に関しても『これまでのやり方で本当に大丈夫なのか?』と、再構築を考えられている方も多いと思います。特に、現状の昆虫類管理プログラムは有効に機能しているのか、リスクに重点を置いた仕組みになっているのか、など見直しの必要性が高い項目と思われます。
   弊社では、これらの答えの鍵となるのは、バリデートされた昆虫類管理プログラムと年次レビューによるプログラムの有効性の検証であると考えています。本セミナーでは、こうした点に重点を置きながら、近年の医薬品・医療機器工場を取り巻く情勢に沿った昆虫類管理プログラムの方向性について考察したいと思います。
 

2015年2月20日(金):大阪会場
(大阪研修センター江坂/地下鉄御堂筋線 江坂駅 徒歩1分)
2015年2月24日(火):東京会場
(本社常設セミナールーム/JR線他 新宿駅 徒歩20分、京王新線 初台駅 徒歩10分)

13:00~17:00
会費:¥15,000-

EQM セミナー スケジュールEQM Seminar Schedule

  時間 内容 講師
1 13:00~14:00 医薬品工場における昆虫類管理の進め方と監査の実際 谷    壽一(大阪)
2 14:10~15:50 昆虫類管理プログラムのバリデーション 伊藤 壽康(東京)
3 16:00~17:00 年次レビューによる昆虫類管理プログラムの有効性の検証 伊藤 壽康(東京)

講演要旨Abstract Of Lecture

1)医薬品工場における昆虫類管理の進め方と監査の実際

  昆虫管理の目的や方法については海外と日本では違いがみられる。「昆虫管理の目的」という点で整理したときには3つの段階にまとめることができるが、それぞれの目的を理解しておかないと海外からの査察時に論点がかみ合わないといったことが起こってしまう。日本では毛髪や昆虫類の混入は製品回収の対象となっており、異物として混入しないように管理する必要がある。また、問題となる昆虫の種類と生態を知り生態学的にアプローチすることにより、製造環境の指標として管理することが重要である。
  本セッションでは、国内外の最近の動向を踏まえ、海外からの査察時の指摘事例なども紹介しながら、昆虫管理で必要となる要素の全体像を確認し、基本的な進め方について説明する。

2)昆虫類管理プログラムのバリデーション

  近年は昆虫類管理プログラムもリスクマネジメントの視点で構築していくことが重要となってきている。まず確認する必要があるのは既存のプログラムの妥当性であり、リスクアセスメントに基づくサンプリングポイントの設定や管理基準の根拠が重要である。また、運用面でも昆虫類の生態学的知見に基づいた後追い調査の設計や基準超過時のCAPAの運用など、リスクベースでプログラム自体をスパイラルアップしていく仕組みを組み込んでいく必要がある。昆虫類管理プログラムのバリデーションについて、リスクマネジメントの視点から検討する。

3)年次レビューによる昆虫類管理プログラムの有効性の検証

  防虫管理をスパイラルアップしていく鍵となるのは、年次レビューにより管理プログラムの有効性を検証し、次年度のアクションプランに落とし込んでいくことである。目標管理は単に昆虫類の増減だけではなく、CAPAの有効性など管理活動のパフォーマンスも含めて評価していくことが重要である。また、外部委託業務の評価も欠かせない要素の一つである。QMSに沿いながら、昆虫類管理プログラムの有効性を検証していくための年次レビューについて検討する。


注* 当社と同業種、コンサルタント・個人の方のご参加はお断りしておりますので、予めご了承ください。