第84回EQMセミナー 『無菌医薬品の製造区域の防虫管理』

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EQMセミナー情報EQM Seminar Information

医薬品・医療機器工場対象

第84回EQMセミナー
『無菌医薬品の製造区域の防虫管理』 
  医薬品工場では、平成12年の医薬発237号で「医薬品等の回収の基本的考え方」が通知されてから、生体由来の異物、つまり昆虫と毛髪管理が徹底して強化されてきました。また、2003年から厚生労働省の科学研究として、「無菌医薬品製造に関する国際規格の国内導入の研究」が進められており、2004年11月8日にシンポジウムが開催されました。
  無菌操作区域は高度な清浄度管理が実現されていますが、昆虫はモニタリングの対象とされていないことが多く見られます。そのために発生予察ができず、発見されたときには大問題に発展しているケースが見られます。
  本セミナーでは、無菌操作区域を持つ医薬品工場における昆虫管理の考え方をはじめ、管理基準値の科学的根拠、出現頻度の高い主要昆虫、問題発生事例の紹介、さらには環境衛生管理に関連する各項目について解説します。今後の昆虫管理や衛生管理の再構築に参考にしていただけると考えております。

医薬品・医療機器工場・・・特に無菌操作区域を保持する工場の製造環境衛生管理者、品質保証、防虫担当者の方に最適な内容となっております。ぜひご参加ください。


2005年1月18日(火):東京会場
本社常設セミナールーム( JR線・都営新宿線・地下鉄丸の内線 新宿駅 )
2005年1月21日(金):大阪会場
千里ライフサイエンスセンター(北大阪急行 千里中央駅)

13:00~17:00
会費:¥20,000-

EQM セミナー スケジュールEQM Seminar Schedule

  時間 内容 講師
1 13:00~14:30 無菌操作区域の昆虫類の生息状況と管理手法 谷   壽一
2 14:40~15:40 無菌医薬品製造区域で捕獲される昆虫の同定と生態 國定 勝博(東京)
尾池 泰英(大阪)
3 15:40~16:50 無菌医薬品製造区域のモニタリングと昆虫発生時の対策 伊藤 壽康(東京)
岡本 美佐子(大阪)

講演要旨Abstract Of Lecture

1)無菌操作区域の昆虫類の生息状況と管理手法

  無菌操作区域でも節足動物が生息します。生息する昆虫は1mm前後の微小な昆虫類で密度も低いために詳細な調査をしないと見落としがちです。しかし、時には異常に発生することがあり、この大半は真菌を食べている昆虫類で内部発生を繰り返しています。これらの昆虫は体表面に真菌を付着させており、真菌汚染の原因にもなります。
  無菌操作区域にどのような昆虫が生息し、その出現頻度などの実態を紹介します。
  また、医薬品工場での昆虫のコントロールプログラムについて解説します。

2)無菌医薬品製造区域で捕獲される昆虫の同定と生態

  無菌医薬品製造区域においては出現する昆虫類は限られており、コナチャタテ科、粘管目、ダニ目、ヒメマキムシ科といった壁裏、天井裏を含めた建屋内で発生する昆虫類が多くを占めており、特に真菌を餌とする昆虫類が優占種となります。中でもコナチャタテ科を含む噛虫目については29施設、延べ76回の調査において70%以上の高い頻度で出現しており、無菌医薬品製造区域において一般的に生息する昆虫とみなすことができます。本セッションでは、無菌医薬品製造区域で捕獲される昆虫類の同定方法とその生態について解説いたします。

3)無菌医薬品製造区域のモニタリングと昆虫発生時の対策

  無菌医薬品製造区域における昆虫の問題で最も多いのは、真菌を餌とする噛虫目コナチャタテ科です。本科の昆虫は、構造の問題からおこる結露・雨漏り・水漏れなどから発生するカビの二次的問題として、おびただしい数が発生し、クリーンルーム内に侵入します。これら微小な内部発生昆虫のモニタリング手法や、問題発生時の原因究明方法を解説します。また、事例を通して無菌医薬品製造区域をはじめとする清浄度の高いクリーンルームに要求される防虫構造、建築時に注意すべき項目や、種々の対策を実施した際に起こり得る製品汚染の具体的な防止方法について紹介いたします。


注* 当社と同業種、コンサルタント・個人の方のご参加はお断りしておりますので、予めご了承ください。