【環境品質マネジメント】私たちは、環境管理技術を提供し、健全・安全な食品・医薬品づくりと安全な医療環境づくりに貢献します。

教育・訓練プログラム

医薬品・医療機器などのGMP工場 教育・訓練プログラムEducation And Training

  平成17年の改正薬事法の施行により、医薬品GMP、医療機器QMSも大きく改正されました。その運用指針となる「医薬品製剤GMPガイドライン」や「無菌操作法による無菌医薬品製造に関する指針」なども研究班により作成され、製造管理のあり方として参照されています。これらの指針は三極GMPでの整合性を踏まえ、科学的根拠に基づく仕組みと運用に重点が置かれています。また、今後もICHをはじめとしたGMP・GxPガイドラインの調和に伴い、品質システムやマネジメントは、より高度な要求へ進み、運用段階における品質保証体制の適否が問われてきていると考えます。
  医薬品製造施設における環境管理についてもこうした流れは同様であり、科学的な根拠に基づく効果的かつ安全な管理プログラムの運用が求められています。これら環境品質のマネジメントを実現するためには、ハード、ソフト、ヒューマンにわたる項目について、現場担当者から管理者まで共通した認識を有することが重要です。このような背景の下、弊社では製造環境管理を生体由来物(昆虫類)および微生物の側面から、現場における環境プログラムの構築と運用をお手伝いいたしております。

1.基礎コース

基礎コースでは、医薬品製造環境管理に関わる基本的項目を理解するための教育プログラムをご用意しております。新入社員の教育プログラムの一環として、また品質管理部門の基礎教育などにご利用下さい。

1-1:5Sと個人衛生(クレンリネスの必要性)
衛生管理の出発点は、何よりもまず自分自身と自分の身の回りの衛生、すなわち5Sと個人衛生です。そして、その根本は「クレンリネス」です。医薬品製造現場に携わる者としての最も基本的な要件について、基礎からわかりやすく説明します。 1.5Sの重要性とクレンリネスの必要性
2.医薬品工場で求められる個人衛生
1-2:洗浄と殺菌の基礎(サニテーションの基本)
医薬品工場では、微生物を対象とした環境管理が要求されます。そのためには、洗浄と殺菌についての基本、「サニテーション」の概念について、科学的な理解を深めることが必要です。実際の資材や使用方法を含めて説明します。 1.洗浄・殺菌方法の種類と特性
2.洗浄資材の用途と使い方
1-3:クリーンルーム入室・行動規範
クリーンルームの最大の汚染源は人であると言えます。人体には様々な塵埃・皮膚落屑、微生物が付着しており、それを持ち込まず、拡散させないような配慮が求められます。クリーンルームにおける入室と内部行動規範について説明します。 1.入室に関しての個人衛生
2.クリーンルーム内の行動規範
1-4:昆虫分類・同定の基礎講座
昆虫は種類によって生態が異なるため、正確な同定は制御のための必須条件です。問題となる主要昆虫は20種類程度であり、各々同定のキーポイントがあります。系統的な進化と分類学の基礎を合わせて理解することにより、以降の応用力に差が出ます。 1.昆虫の進化と分類学の基礎
2.主要昆虫の同定
1-5:昆虫生態学の基礎講座
昆虫を制御するためには、①個体の発生や行動に関わる生理学的特性と、②増殖や動態に関わる個体群や群集の生態学の知識が不可欠です。昆虫管理と密接に関連する生理学と生態学の基礎について、制御への応用事例を交えて解説します。 1.昆虫の生理と生態の基礎
2.個体群と群集:増殖と制御の
   メカニズム
1-6:医薬品工場の昆虫管理の進め方
医薬品工場では、昆虫を「管理下に置く」ことが必要であり、モニタリングと殺虫だけでは意味がありません。昆虫管理の基本的な概念と、管理下に置くためのプログラムの要点について解説し、昆虫管理の基本的な要件について、その全体像を概観します。 1.医薬品工場における
   昆虫管理の進め方
1-7:環境微生物モニタリングの基礎講座(検出菌叢を考慮したモニタリング)
微生物モニタリングは存在する全ての微生物を検出するものではありません。特定培地、条件で生育する微生物は汚染状況を表す指標として考察することが必要です。微生物モニタリング、培養条件設定の基礎、微生物の分離源と性質について説明します。 1.微生物モニタリングと培養条件の
   基礎
2.クリーンルーム環境から検出される
   微生物の分離源と性質
1-8:微生物分類・同定の基礎講座
検出される微生物を同定して考察することにより、現在の環境管理の状況を知ることができます。微生物の適切な分類のために、分類学の歴史、分類体系の基礎から、表現型に沿った微生物分類の初歩的な試験について説明します。 1.微生物分類学の歴史と分類体系の
   基礎
2.微生物同定の基礎

2.応用・技術コース

応用・技術コースでは、基礎コース知識を前提にして、個別プログラム、現場管理へ活かす技術など具体的な方法・事例を中心に構成しております。品質管理担当者の教育にご利用下さい。

2-1:洗浄・殺菌技術
洗浄と殺菌は微生物を含めた環境の維持管理において重要な作業となります。そのためには洗浄と殺菌について正しい知識と技術を身につける必要があります。本セッションでは、技術面を中心としてクリーンルームにおける洗浄と殺菌について説明します。 1.洗浄殺菌理論
2.汚染が蓄積する対象箇所
3.作業時の注意点
2-2:昆虫の調査と解析の手法(モニタリングと後追い調査)
昆虫の生態や生息域は様々なので、調査方法により捕獲昆虫の種類が変動します。このため昆虫の種類に応じた調査方法の選択と設計、結果の解析が必要です。またモニタリングによる捕獲は、偶然そこにその昆虫が存在したことしか示しません。その要因を究明するための後追い調査が不可欠です。昆虫の調査方法の種類と適用方法について解説します。 1.各種調査手法の設計と解析
2.後追い調査の重要性と適用方法
2-3:クリーンルームにおける主要昆虫と管理基準の設定
クリーンルームに生息する昆虫は、ある程度管理が進むとほぼ共通した昆虫相になります。また各々の種類には、それらの生態を基礎とした室内での発生特性があり、効果的な防除には欠かせない情報です。昆虫の管理基準は、こうした多くの工場の捕獲データに基づいた妥当性が必要です。主要昆虫の発生特性と管理基準の設定の根拠について解説します。 1.主要昆虫の種類と生態
2.昆虫の生息状況と管理基準の設定
2-4:昆虫防除の基礎と生態学的アプローチ   *1-6受講修了者対象
昆虫の防除法には、物理的・化学的・生物的防除などがあり、各々長短があります。しかしいずれも対象昆虫の生態、例えば発生特性や生活史などと、その時の発生状況や要因が明確でないと、効果的な防除は望めません。つまり「生態学的アプローチ」に基づいた防除計画が不可欠です。各防除法の特徴と、生態学的アプローチによる防除について解説します。 1.昆虫防除の基礎
2.生態学的アプローチによる防除
2-5:レスケミカルによる昆虫個体群の制御   *1-6受講修了者対象
殺虫剤に頼らず、レスケミカルで昆虫管理を進めるためには、生態学的アプローチに基づく現状把握と、それを基礎とした迅速なPDCAサイクルが不可欠です。そして、これを可能にするのは、組織としての力量の向上、つまり昆虫管理のための組織運用と教育であると考えます。防虫検討会を軸としたPDCAサイクルの運用と階層別の教育について解説します。合わせてレスケミカルを実現するための方法について事例を含めて説明します。 1.レスケミカルの必要性
2.レスケミカル実現の組織運用と教育
3.レスケミカルによる昆虫制御技法と
   事例
2-6:食菌性昆虫とその管理手法   *1-6受講修了者対象
クリーンルームでは食菌性昆虫が優占します。真菌を主な餌として発生するコナチャタテ科やヒメマキムシ科などが時に多発して問題となります。原因は壁中や天井裏、時には機械内に発生した真菌です。また食菌性昆虫は体表に真菌胞子を付着させているため、環境を汚染する可能性もあります。食菌性昆虫とその管理手法について説明します。 1.食菌性昆虫と真菌汚染
2.食菌性昆虫の防止対策
   ~発生特性と防除事例
2-7:昆虫管理における構造面の問題と防虫構造基準
侵入昆虫に対しては、ゾーニングと動線計画が基盤であり、これに出入口からの多段バリアを構築します。重要なのは、管理区域までの防虫の「機能」の有効性であり、高価な設備が必須ではありません。室内では、内装の施工不良や劣化、壁内の結露、雨漏り・水漏れ等が侵入や発生要因となります。内装などの構造基準に加え、対象と頻度を設定したメンテナンスが重要です。防虫の視点から見た構造の評価と構造基準について事例を含めて解説します。 1.防虫構造機能の評価
2.侵入昆虫に対する防虫構造基準
3.内部発生昆虫に対する防虫構造基準
2-8:生体由来異物の分析手法
昆虫混入クレーム発生時は、検体である製品及び混入昆虫から様々な情報を得て原因と工程を究明していきます。同定やカタラーゼ活性試験は一般的手法ですが、原因究明のためには昆虫の生理・生態に基づく生息痕跡や栄養要求、発育温量などの分析手法が必要です。これらの生体由来異物の分析手法について解説します。また、得られた情報から混入原因を究明していく推論の進め方について、ケーススタディを中心に説明します。 1.昆虫異物の分析手法
2.毛髪異物・その他の異物の分析手法
3.混入要因特定のための判断基準
2-9:検出菌叢から考察する微生物汚染と環境管理
安定した維持管理が行われているクリーンルームでは、検出される微生物はある程度限られた菌叢を示します。クリーンルーム下で検出される微生物と環境管理の側面から、日常管理プログラム、特にSOPについて考察します。 1.クリーンルームの検出微生物菌叢
2.菌叢と洗浄殺菌SOPの考察
2-10:細菌の表現型による分類・同定方法   *1-7受講修了者対象
環境から検出される微生物は、目視確認および菌数のみではなく、分類・同定を行うことにより様々な情報を引き出すことが可能です。特徴や性状を確認することで、日常管理プログラムや運用状況と関連付けて考察を行い、その発生要因や制御方法を検証することは、安定した環境管理を行うために必要な項目となります。簡易的な施設設備において実施可能である表現型を中心として、細菌の分類と同定方法について解説します。 1.微生物分類の歴史
2.細菌同定のスキーム(表現型)
3.簡易同定キットによる判定法
2-11:細菌の遺伝型・分子系統解析による分類・同定方法   *1-7受講修了者対象
現在、微生物(特に細菌分野)の属~種同定には遺伝子を用いた分類手法が一般的に用いられています。遺伝型による分類は、正確かつ迅速に同定を行うことが可能であり、無菌医薬品製造施設など高度な微生物管理と汚染発生時の原因究明が要求される現場において導入されつつあります。遺伝学的性質による系統分類と塩基配列からの分子系統解析手法に関して解説します。 1.微生物分類の歴史(系統分類)
2.細菌同定のスキーム(遺伝型)
3.16S rRNA遺伝子の塩基配列に
   基づく分子系統解析手法
4.塩基配列からの系統樹作成方法
2-12:微生物危害の分析手法   *微生物試験担当者
近年、微生物試験法の発達により、特殊な技術がなくても迅速試験を行えるようになりました。しかし、公定法を含むこれら手法は、特定菌のみを対象とするため、環境や製品に含まれる菌叢全てを検出することは困難です。公定法に加え自社の製造環境と製品特性に由来する潜在的危害菌を明らかにすることで、高度な微生物管理を行うことが可能です。環境や製品などの条件に合致させた細菌の分離法の設計について解説します。 1.細菌培養の基礎
2.特定細菌の分離手法設計

3.管理・運用コース

基礎、応用・技術コース各プログラム内容を前提として、現場において管理・運用を実現するために、事例を含めて具体的な内容においてプログラムをご用意しております。

3-1:洗浄殺菌プログラムの構築   *2-1受講終了者対象
洗浄殺菌のSOP構築に関しては、現場に則した科学的検証が必要となります。各作業工程における汚染減少率や、検出菌叢と使用薬剤の効力試験などを併用することで、微生物制御を目的とした洗浄殺菌プログラムの構築が可能です。清掃・洗浄・殺菌の手順の組み立て方を中心に解説いたします。また、SOPの構築事例を紹介します。 1.洗浄殺菌プログラムの構築
2.作業工程の微生物学的検証
3.検出微生物菌叢と薬剤効力試験
4.SOP構築事例
3-2:昆虫管理の基礎
昆虫類管理プログラムを運用するためには、問題となる昆虫の種類と生態を知り、モニタリングデータを有効に活用して、製造環境の改善と効果確認につなげていく必要があります。本コースは昆虫管理で必要となる要素の全体像を確認し、基本的な進め方を理解するための基礎講座です。 1.昆虫管理の進め方
2.昆虫モニタリングの方法と解析
3.主要昆虫の種類と生態
4.昆虫の防除方法
3-3:昆虫類管理プログラムの構築と手順書の作成   *1-6,3-2受講終了者対象
昆虫管理における重要なポイントは、モニタリングの結果から「いかにして素早くPDCAサイクルを回し、の継続的な改善を行うか」です。効果的で安全な昆虫類管理プログラムでは、これを可能にするために、モニタリング、評価と管理基準、是正措置や予防措置、防虫対策などの項目について体系的に手順書を整備していく必要があります。また衛生管理や製造管理の手順書も、防虫の観点からの見直しや整合性が必要です。昆虫類管理プログラムに必要な項目と手順書の内容について、様式例も含めて説明します。 1.昆虫類管理プログラム
   必要項目と内容
2.昆虫管理手順書の作成と構築
3-4:無菌医薬品の製造区域の昆虫管理   *1-6受講終了者対象
無菌医薬品製造区域においても昆虫類は生息しており、空中浮遊微粒子や微生物と同様に管理が必要です。多くの工場の生息データを基礎として、具体的な問題点や改善事例を含めて説明し、無菌医薬品の製造区域における防虫のありかたについて解説します。なお、本コースは無菌医薬品工場を主対象とした講座となります。 1.昆虫類の生息状況と管理手法
2.捕獲される昆虫類の同定と生態
3.昆虫類のモニタリングと
   発生時の対策
3-5:環境の洗浄殺菌と微生物管理の基礎   *1-7,2-1受講終了者対象
クリーンルーム環境において検出される微生物は、その環境の維持管理状況を表す指標となります。これら微生物の管理には、日常清掃・洗浄殺菌と環境モニタリング結果を関連付けて考察することが必要です。検出微生物菌叢・分類・性状などの事例、現場での洗浄殺菌作業の基礎を中心として、環境微生物管理の考え方について解説します。 1.製造環境管理と微生物モニタリング
2.クリーンルームの検出微生物菌叢
3.清浄化・消毒の観点から考察する
   環境微生物管理の方向性

4.技術スクール

技術スクールは、製造現場・品質管理部門に求められる技術と考え方を実習形式で習得するプログラムです。専門項目トレーニングの場としてご利用ください。

4-1:防虫担当者の技術スクール 昆虫の同定と管理手法   *昆虫管理担当者、責任者
昆虫管理は日常的な自主管理運用が重要です。そのためにはまず昆虫類を同定することが必要です。実習中心のトレーニングにより、工場で捕獲される昆虫の同定技術を身に付けることができます。また、調査結果から工場内のGMP上の問題点を抽出し、改善計画を作成するまでの一連の管理のための手法についても、実習形式で習得します。 1.昆虫の進化
2.昆虫の分類と同定
3.主要昆虫の生態と制御方法
4.昆虫モニタリングから
   改善計画書作成
4-2:細菌同定の技術スクール   *微生物試験担当者
日常モニタリングで検出される微生物はその菌叢を把握することで、様々な情報を得ることが可能です。近年、遺伝学的性質試験により、微生物の菌叢は比較的容易に把握する事が可能になった一方、現場では設備やランニングコストの問題もあり、広く浸透していないことも事実です。微生物分類学の基礎と細菌の表現型分類に的を絞り、一般的な設備で実施可能な分類方法と同定技術について、実習形式で習得します。 1.微生物分類の基礎
2.細菌同定のスキーム(分類体系)
   ~表現型から遺伝型まで
3.ERGY’S MANUAL OF Systematic
   Bacteriologyによる簡易識別手法
4-3:洗浄殺菌の技術スクール
クリーンルームの洗浄殺菌作業を高品質で実施するためには、微生物制御を目的として、使用薬剤の知識や正しい用具の使用方法など遵守しなくてはならない項目の理解が必要です。殺菌剤の効果、清掃・洗浄・殺菌の手順の組み立て方を中心の座学、実際の作業および注意点をクリーンルーム現場において実習形式で行い、洗浄殺菌技術の習得を目標とします。本技術スクールでは、実習形式を含むため対象となるクリーンルームが必要になります。 1.洗浄殺菌理論の基礎
2.洗浄殺菌用具および使用方法
3.洗浄殺菌実施