HACCP(ハサップ)の運用について

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背景と課題Background And Issues

  現代の企業にとって、品質経営は避けることのできない課題です。
  品質経営に失敗すると計り知れない損失を被ります。PRP(PP)を整備してHACCPシステムを導入し実施運用することにより品質が保証され、食品の安全性が確保できます。
  HACCP導入の鍵は、経営者の意識変革・コーディネーターの資質・全従業員の参画であり、経営者は全面的関与(Participation)するだけにとどまらず全力投球(Commitment)することが必要であるといわれています。まずは、経営者がHACCPシステム導入に全力投球することを表明し、コーディネーターを指名してチームを編成し、品質保証に関する権限を与えることから始めなくてはなりません。
  HACCPシステムは工程中の品質保証だけで終わるものではなく、食品原材料の生産段階と流通段階での品質保証(SQA)についても、それぞれの経営者に対してコミットメントを求めることが必要です。
  最初にサニタリーデザインに基づく施設・設備の改善投資が必要になりますが、品質を上げればコストが下がり、直接利益を生み出します。

PRP(PP)の必要性Necessity Of PRP (PP)

PRP項目がHACCPシステム導入の前提条件(PP)であるという意味
1. 製造環境条件からの製品への負担を減少させる
2. 不確定要素の大きい環境条件からの汚染を排除することによりHACCPプランが簡素化される
3. 衛生標準作業手順書(以下SSOPという)などによる文書化を含めた管理手法を習慣化することがCCPの管理手法に適応できる。
  HACCPを導入する際の第一ステップは、すべてのPRPの項目が遵守されていることです。そして必要なコントロールや文書化(例えば、プログラムの記述、個々の責任の所在、モニタリングの記録)が実施の整備状態を満たしているかを評価してからHACCPシステムを導入します。
  多くの食品事故は、人為的ミスであり、このPRP整備の不備によるものです。

HACCPシステムの進め方How To Proceed With HACCP System

  品質保証体制を確立するためには、次のことが必要です。工場の現状の特性を十分に把握するために、環境と各工程における危害分析を実施して、これらの管理をどのように改善していくかを明確にします。次に各工程において、人に危害を及ぼす可能性のある項目はCCP(必須管理点)としてHACCPプランで管理し、これら以外をQCPとしてPRPで管理します。QCPの中で毎日の確実な衛生管理がなされなければ製品に直接危害を及ぼす項目はSSOPを作成して管理します。
  また、従業員では管理できない原材料の品質についてはSQAとして管理します。HACCPプランにおいては、管理区分と管理方法の決定に続いて、それらの文書化・記録保管の仕組みが重要です。
  HACCPシステムでは、そのプランの作成はスタートにすぎず、その実施運用にこそ真価があり、また、従業員、管理者に対する継続した教育を行うことが不可欠です。そして、定期的なプランの有効性と費用有効度の確認のための内部監査による評価なくしては、品質保証システムは維持できません。

取り組みの活動内容Activities Of Efforts

  HACCPを導入するには、その前提条件(PP)であるPRPを十分に整備する必要があります。特に洗浄・殺菌の標準作業手順書(SSOP)の作成・運用は重要です。これらを整備した後に、HACCPプランを作成すると、危害が軽減されCCPの数も限定されるため、プランが簡素化できます。
  課題によくあげられる項目として、「HACCPプランを作成したい」「いま実施しているHACCP管理でいいのかどうか検証をしたい」「PRPの整備を進めたいが基準や評価を知りたい」が挙げられます。
  弊社では、長年にわたる食品工場での経験・実績と、食品安全を巡る最新の科学的知見を基盤として、御社の現状に即した費用有効度の高いPRPプログラムとHACCPプランの確立に貢献します。

~第1ステップ~

1)HACCP導入計画

HACCPを導入するには、初めにPRPを整備していき、同時にPRPとHACCPの教育を実施し理解を深めていきます。これらHACCP導入の前提条件(PRP)が完了した時点で、HACCPプランを作成します。

2)PRP診断、工程診断

HACCPを取り入れる前に、現状のPRPの状態を十分に把握するために文書類の診断と科学的な診断を実施します。また、工程別に微生物診断を実施し微生物危害の状況を把握いたします。診断後、改善点を明確にしてPRP項目を整備していきます。

3)HACCP教育

HACCPチームにはPRPとHACCPの教育を実施し、標準作業手順書(SSOP)やHACCPプランを作成していきます。従業員にはCCP、監視体制、記録保存、是正措置の意味を十分理解していただきます。

4)HACCP10フォームの作成

HACCP導入の前提条件が完了した時点で、HACCPプラン(10フォーム)を作成いたします。

5)従業員教育

~第2ステップ~

HACCPプランの作成後定着までに、管理基準の妥当性の確認(バリデーション)とそれを逸脱した時の是正措置の対応などが、確実になされるかどうか検証(ベリフィケーション)をする必要があります。

アウトプット

現状のPRP(PP)の整備状況の評価と問題点の明確化・・・費用有効度の高いPRP整備
食品安全上の重要度の高い問題点を抽出し、具体的で的確な改善のプログラムを提示します。

科学的根拠に基づいたHACCPプランの構築
国際的に認められた手法に基づいてHACCPプラン(10フォーム)を作成します。

HACCPチーム教育、従業員教育による全社的な意識の向上
PRP(PP)とHACCPを成功裏に進めるためには、全社的な意識の向上・統一化が必要です。

現状のHACCPプランの妥当性の評価、運用状況の検証
HACCPプランでは、定期的なバリデーションとベリフィケーションは不可欠です。

商品構成
  • PRP診断
  • 工程診断
  • HACCP教育
  • HACCPプラン作成
  • 従業員教育
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  • SQA
  • SSOPプログラム
  • IPMプログラム