危害微生物管理プログラム

背景と課題Background And Issues

  食品の微生物制御は食中毒の発生、食品の腐敗・変敗を防止するための必須課題です。
  食品工場での微生物汚染は、1)製造品に直接起因する場合(原材料、製品)、2)製造工程に間接的に起因する場合(製造機械、従業員、備品など)、3)製造環境に起因する場合(結露、空気など)が原因と考えられます。しかし微生物による危害が発生しても、いつの間にか原因微生物が検出されなくなり、本当の原因究明が出来る前に終息してしまうことがあります。このような場合には同様な危害が繰り返し発生する可能性を否定できません。
  C&Sでは、問題が発生した場合の緊急対応だけではなく危害を未然に防止するためのHACCPの危害要因分析の手法を基本とした危害微生物管理コントロールプログラムを提案いたします。

危害微生物管理プログラムの特徴Features Of The Program

  食品の汚染原因菌には、リステリア菌、サルモネラ菌、大腸菌、また乳酸菌や耐熱菌などがあります。これらの微生物汚染は製造工程、加熱条件や食品特性などの様々な要因に起因します。重要なのは、汚染原因菌の性質、製造ラインの構造、そして製品特性を理解して、適切な診断方法を設計し汚染原因の排除の実施と継続した運用をすることです。
  本プログラムは製品への潜在的な危害要因を明らかにするとともに、その要因を排除するための対策と継続監視を組み合わせた最適なプログラムです。
  微生物汚染でお困りの場合、ご連絡頂ければ状況に応じた個別対応を行います。

危害微生物管理プログラムのポイントPoints Of The Program

1)工程診断(危害要因分析)による汚染の原因の特定

  工程診断は、HACCPの危害要因分析の手法により潜在するリスクを含めて微生物汚染の原因を全て列挙し、微生物学的、理化学的試験を併用して、科学的根拠をもとに明確にする取り組みです。
  診断は2つのステップに分けて実施します。まず、現場のインスペクションを徹底的に行い、危害リストを作成します。次に抽出された危害リストに基いて微生物試験などの定量試験のサンプリングポイントを明確にし、得られたデータから科学的に原因の究明を行います。

2)改善対策

  工程診断で明確になった汚染原因に対して、洗浄殺菌作業、設備改善などの根本的な対策を実施します。
  食品加工機械は構造が複雑なもの、大型のものなど多種多様であり、また製造環境には高所や専門知識が必要な対象物もあります。C&Sでは自社テクノ部門の直接対応による各種洗浄作業を行っております。特に重要なのが、問題となる微生物に対応した洗浄方法を設計することです。
  例えばリステリア菌では洗浄(アルカリ洗剤)、殺菌(塩素系洗剤)、リンス、殺菌(専用除菌洗剤)、リンスの5工程を基本として設定しなければなりませんが、この洗浄方法ですべての危害微生物を排除出来るわけではありません。
  C&Sでは状況に応じた適切な洗浄設計や改善提案を行い、微生物汚染の原因を排除することと併せて、科学的データに基づく効果判定を行い、管理プログラム作成の資料とします。

3)SSOP作成 管理プログラムの提供

  洗浄作業は日常作業と定期作業を明確に区別すべきです。根本的な対策を実施しても日常の自主管理と定期的な取り組み(専門管理)を計画的に運用しなければ、コントロールができているとは言えません。
  洗浄マニュアルの作成と教育指導の実施により、日常作業と定期作業を区別したコントロールプログラムを提供します。

4)継続監視

  1)食中毒菌(リステリア菌 大腸菌 黄色ブドウ球菌等)
  2)腐敗微生物(低温菌、乳酸菌、耐熱性菌、真菌など)

商品構成
  • 工程診断
  • 製造機器洗浄殺菌
  • 環境クリーニングプログラム
  • SSOPプログラム
  • SSOP監査
関連商品
  • 施設設備予防管理プログラム