洗浄殺菌プログラム

背景と課題Background And Issues

  USDA(米国農務省)のFSIS(食品安全検査局)は衛生要件の中で、「施設はFSISの検査員が確認とモニタリングに利用することができる文書化されたSSOP(Sanitation  Standard Operating Procedure)を作成し、維持しなければならない」としています。SSOPとは、「製品の直接的な汚染や不純物混入による品質劣化を避けるため、少なくとも毎日、始業前と操業中に行う衛生上必要な措置である。SSOPでは、施設の管理者が毎日の衛生的な作業のモニタリングおよびSSOPの効果の評価を行い、また必要なときに改善措置を開始する責任があることを明確にする」と述べています。

洗浄殺菌プログラムの特徴Features Of The Program

  食品製造ラインにおいては、ライン上の施設、設備、機器類、装置の中のいずれかが不適切、不衛生な状態で扱われていれば、異物混入事故や微生物汚染を招きます。食品工場での重要な管理項目としては、①微生物汚染防止、②内部昆虫発生防止、③食物アレルゲン交差汚染防止が挙げられ、その制御としてサニテーションが重要です。これらの各汚染原因に対して、それぞれ異なった洗浄方法、評価法の構築が必要となります。
  サニテーションにおいては、日常保清作業(洗浄・殺菌)は特に重要です。クリーナー・殺菌剤・道具の選定・殺菌方法・殺菌剤のリンス(必要な場合)・道具の保管場所や交換頻度などを明確にして、これらの作業手順をマニュアル化し、洗浄の前後での効果を検証していくことによりSSOPの整備を進めていきます。SSOPは製品の汚染危害を直接的に低減させるものです。科学的な検証のもとに効果・効率・コストも考慮して設定されなければなりません。特に洗浄・殺菌の実施にあたっては、管理対象項目と箇所を明らかにし、従業員によって行うべき衛生管理業務と専門家による管理業務を分けて年間プログラムを作成します。また上記マニュアルに基づいてテスト導入を行い、モニタリングの結果に基づいてバイオバーデン(微生物負荷)を把握して管理方法の検証を行い、必要に応じて標準作業手順書、マニュアルなども修正いたします。本プログラムでは、“洗浄のプロ”という視点から現状の調査から洗浄方法の設計、洗浄殺菌作業、従業員教育などを実施し洗浄不良に関わる様々な問題の解決と環境面の衛生化を実現いたします。

洗浄殺菌プログラムは、次のプログラムから成り立っております。

日常洗浄殺菌プログラム
毎日、始業前と操業中に行う衛生上必要な措置についてのプログラムが、SSOPプログラムです。

環境クリーニングプログラム
高所や天井・壁など定期的に実施する項目は環境クリーニングプログラムです。
空調系統など施設・設備の予防メンテナンスは施設設備予防管理プログラムをご参照ください。

洗浄殺菌プログラムのポイントPoints Of The Program

1)科学的根拠に基づいた洗浄方法の設計

ライン・機器及び環境面の洗浄手順について理化学試験や微生物検査による検証を行い、科学的根拠に基づいた洗浄設計を行います。

2)SSOPマニュアルの作成

現状の検査結果から、洗浄方法を決定してテストを実施し効果を判定して是正・修正をしながら進め、管理基準値の設定と製造管理マニュアル、日常衛生管理マニュアル(SSOP)の作成をお手伝いします。

3)初期のクリーンアップ作業

長年の汚れが堆積している場合は、日常的に管理可能なレベルまで汚れを落とす必要があります。専門管理として大掃除的な洗浄をご提案・実施いたします。C&Sでは、各種洗浄作業において実績のある『EQMテクノ』部門を持っており、高品質の洗浄作業を行います。

4)運用、定着

クリーンアップをして、洗浄の効果と管理すべき状態を確認してから、マニュアルに沿って洗浄・殺菌作業を開始します。日常・定期管理へと落とし込み維持管理をはかることが重要です。従業員講習会や現場教育(OJT)によるトレーニングを実施し、現場従業員の運用、定着をサポートいたします。

5)プログラムの監査

監査を実施して、プログラムが適切に運用されているかを確認・評価いたします。これは教育でもあり、現場の担当者の方と確認しながら実施いたします。

商品構成
  • 環境診断
  • 工程診断
  • 日常衛生管理資材
  • SSOPマニュアル作成
  • SSOP監査
  • 環境クリーニングプログラム
  • 製造機器洗浄作業
  • ライン・コンベア洗浄作業
  • 高所清掃作業
関連商品
  • 施設設備予防管理プログラム