昆虫動態バリデーションシリーズ1

TOP > セミナー・論文紹介 > 論文・学会実績 > 昆虫動態バリデーションシリーズ > 昆虫動態バリデーションシリーズ1

無菌医薬品製造施設の昆虫類の生息状況とその発生原因

PHARM TECH JAPAN,(株)じほう,
VOL.21.No.5,p.135~141(2005)


  第1回目は、無菌医薬品製造施設の清浄区域における昆虫類について、なかでも、品質に直接汚染などの影響のある無菌操作区域(特にグレードB)の昆虫類の生息状況や種類構成・出現率を明らかにいたしました。

  一般的に清浄度の高い無菌医薬品製造施設には昆虫類は生息していないものと考えられがちですが、我々の調査では捕獲数ゼロという施設は極めて少ない。重要なことは清浄度の高いクリーンルームに生息する昆虫類はごく限られており、その多くは真菌を食べ、翅を持たない種であるということです。環境モニタリングでは微生物も調査の対象となるが、昆虫調査は真菌の発生を確認できる手段と考えられます。

  食菌性昆虫は真菌を餌とするので体表に胞子が付着しており、環境に胞子を拡散させる可能性がある。昆虫類は異物混入の原因というだけでなく環境に真菌汚染をもたらす原因ともなりえます。
  これらについて解説をいたしました。

1. 昆虫管理と関連法規
2. 無菌医薬品と回収事例
3. 無菌操作区域の昆虫管理の現状
4. 無菌医薬品製造施設のグレードBで捕獲された昆虫類
5. クラスター分析
6. 塵埃調査
7. 昆虫類の発生要因


無断転写・転載厳禁。
著作権者: シーアンドエス(株),複製許諾権者:(株)じほう。
なお、本ホームページは(株)じほう様の許諾を得て掲載しています。