PHARM TECH JAPANに第15回にわたり連載されたリスクマネジメントの視点からの防虫管理を基にして、新たに最新の情報などを加えて書籍になりました。
医薬品製造施設の防虫管理に関して、「無菌操作法による無菌医薬品の製造に関する指針」ではIPM(総合的有害生物管理)を活用した『昆虫類管理プログラム』が記述されています。また2021年の改正GMP省令にはリスクマネジメントが新設項目として記述され、防虫も含めてQRM(品質リスクマネジメント)を活用してリスクを管理する必要があります。
本書は、GMP、QRM、IPMの3つのマネジメントシステムを統合した医薬品製造施設の防虫管理についてまとめたものです。昆虫類による異物混入と微生物汚染の防止を目的として、医薬品製造施設における防虫管理、特に清潔区域(クリーンルーム)の昆虫類の防除や管理について、写真やデータを多用してわかりやすく解説。また、あまり知られていない昆虫の形態や生態などについてもコラム等で紹介しています。本書ではこの統合された管理を『統合的防虫管理(医薬品IPM)』と定義しています。
医薬品製造施設 品質リスクマネジメントを導入した
統合的防虫管理システム
Pest management concept from the perspective of ICH Q9 quality risk management
谷壽一・木村俊彦・尾池泰英 [著]
発行 株式会社 じほう,2024.
目次
マネジメント編
1章. 医薬品製造施設の防虫管理の経緯と生体由来異物による回収事例
2章. GMP,ガイドラインの防虫管理の記述と関連する事項
3章. 医薬品製造施設の昆虫類管理
4章. 品質リスクマネジメントを活用した防虫管理
5章. 防虫管理のリスクアセスメント
1節. 防虫管理のリスクアセスメント
2節. 構造設備面のリスクアセスメント
3節. 運用管理面のリスクアセスメント
4節. 昆虫類の動態調査によるリスクアセスメント
6章. 生体由来異物の混入時のリスクアセスメント
7章. 殺虫剤使用時のリスクアセスメント
8章. リスクコントロール
9章. リスクコミュニケーション
10章. リスクレビュー
11章. 環境保全のための取り組み ~生物多様性保全と環境品質マネジメント~
調査・分析編
12章. クリーンルームの昆虫類の特徴
13章. 真菌発生の原因と食菌性昆虫による胞子の拡散
14章. 各種調査方法
15章. 管理基準値の評価項目と根拠
16章. 異物の分析手法
防除編
17章. 総合的有害生物管理(IPM)と防除手段
18章. IPMを活用した統合的防虫管理
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