チャタテムシ類の食物連鎖と防除

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チャタテムシ類の食物連鎖と防除Control

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  製造環境で発生する昆虫類の防除の基本は餌の除去です。
  食品製造施設内で発生を繰り返す食菌性昆虫類は生態ピラミッドの底辺のカビが減少すれば激減します。このような防除手段は生態的防除と呼ばれている手段であり、特に食菌性昆虫類にはこの防除法が適しています。
  チャタテムシ類の防除は整理・整頓して空気が滞留する場所をなくし、清掃・洗浄・殺菌により食品残渣を除去することとと殺カビが基本となります。
  ただしカビは有機物が堆積すれば発生します。施設内の洗浄・殺菌作業は発生状況に応じて頻度を決めて定期的に行なう必要があります。
  またカビの発生を防止するために室内の湿度を低下させる除湿器や局所排気の導入、洗浄しやすいサニタリー構造にして日常のサニテーションで有機物を除去するなどの対策は食菌性昆虫類の発生防止効果もあります。
  内部発生昆虫の防除は環境から餌となる真菌、有機物をなくすことが第一の対策であり、これは微生物管理、異物混入防止にもつながります。
  一方、殺虫剤による防虫管理では一時的に天敵を含めて昆虫類の個体数は減少しますが、餌である有機物やカビは残っているため数か月後には食菌性昆虫が増加し、何度も殺虫剤を散布する悪循環になる傾向があります。

  商品構成
 ・チャタテムシ類発生防止の環境清掃・殺菌
 ・チャタテムシ類発生防止の製造機器洗浄・殺菌
 ・湿度管理


引用文献
谷壽一・津田訓範・湯本進一, 食品製造環境・製造機械の真菌とチャタテムシ類の発生防止対策,月刊HACCP.28(2).pp.37-43.2022.