洗浄で管理する項目

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洗浄で管理する項目

     危害原因物質である病原微生物食物アレルゲン異物混入などを制御するためには、これらが汚染、混入する可能性のあるポイントの追求と混入防止のための対策の確立が必須であり、原材料の品質管理から始まることはもちろん、GMPに基づく製造工程の品質管理、消費者に届くまでの品質保証体制の確立が求められます。
  製造工程では洗浄作業が重要な制御手法となります。管理すべき項目(病原微生物、食物アレルゲン、異物混入など)により洗浄や殺菌の工程が異なりますが、重要なことは汚染が発生する場所の特定、危害原因物質の除去に適した洗浄資材と洗浄方法の選択、洗浄頻度を設定し、モニタリング方法を決めることです。また実際に洗浄作業を実施した後に洗浄方法と頻度の妥当性を確認し、逸脱したときの対応を含めて科学的根拠に基づきSSOPとして構築し運用します。定期的にベリフィケーションを実施して初期の効果が得られているかどうかの検証を実施し、問題があれば手順書を改定することも重要です。
  弊社は実施項目別に頻度を決め、TDWM(Timely、Daily、Weekly、Monthly(Annual))としてSSOPを作成する方法を提唱しています。

洗浄により管理する項目

管理項目 防止内容
微生物制御 ・製造ライン、機械由来の汚染防止
  食品残渣残存による二次汚染防止
・特定の微生物制御
  食中毒菌(病原性大腸菌、黄色サルモネラ菌、リステリア菌など)
  腐敗細菌、耐熱性菌など
・バイオフィルムによる二次汚染防止
・空調機からの真菌汚染防止
化学物質汚染 ・食物アレルゲン混入防止
・殺虫剤、洗剤、殺菌剤、機械の潤滑油などの混入防止
異物混入 ・昆虫類の発生防止
・食品残渣の混入防止
・製造環境からの異物(錆、塗料片など)の混入防止
・製造機械由来の異物(金属など)の混入防止